Q. 先日、とあるサイトを見ていたところ、間違って隅の方に出ていた広告をクリックしてしまい、有料アダルトサイトの請求が確定されました。こんな契約は、有効でしょうか?
A. 典型的なワンクリック詐欺です。請求に従う必要はありません。契約は無効です。
契約完了のポップアップに「氏名、住所、電話番号はわかっている」「支払わない場合は自宅まで督促に行く」というような文言があっても、取り合うことはありません。もしメールアドレスに執拗な督促メールが来ても、返信や、電話をしてはいけません。かえって個人情報を握られ、ますますしつこく督促されるばかりです。
ワンクリックで契約完了とされ、サイト閲覧料などの請求がきても、入金の督促に従うことはないのです。ワンクリックではサイト閲覧・利用申し込みに関する意思表示をしたとは考えにくく、それは有効な契約とはされないからです。
もし、そのサイトの運営者が「契約は成立している」と主張してきた場合も、相手にしなくていいでしょう。ある広告やボタンをクリックすることが、確かに申込みの意思表示となることを一般の消費者が判断できない場合、また、契約を訂正できるような対策が運営側で取られていない場合には、「電子消費者契約法」により、「錯誤(間違い)」として、契約の無効を主張できます。
基本的にワンクリック、ツークリック詐欺や架空請求に関しては徹底無視という態度でいいでしょう。ただし、もし事業者が自宅に来て脅迫まがいの請求をしてくる場合には、警察に連絡してください。